研究内容

我々の研究グループではプロテオーム解析と呼ばれる分析手法を用い、生体内で発現しているタンパク質の量的あるいは質的な変化を明らかにすることで老化や老化関連疾患の病因・病態の解明やバイオマーカー開発を目指しています。具体的には、大きく分けて以下の三つの項目について研究を進めています。


研究テーマ1:新規分析技術の開発
タンパク質の機能は、さまざまな翻訳後修飾によって制御されています。そのため、タンパク質の発現だけでなく、翻訳後修飾についての情報を得ることは、プロテオーム解析において非常に重要です。そこで、分析の主力である「質量分析」を用いて翻訳後修飾を感度よく分析するための技術開発に取り組んでいます。

1-1. O-結合型N-アセチルグルコサミン修飾(O-GlcNAc化)プロテオーム解析法の開発
1-2. 新規糖ペプチド解析法の開発(準備中)


研究テーマ2:老化・老化関連疾患の病因・病態の解明
老化や疾患によって細胞や組織の機能が損なわれると、生命活動の担い手であるタンパク質にはさまざまな変化が生じます。これらの変化を調べることで、細胞や組織で何が起きているのか、分子メカニズムの解明に取り組んでいます。

2-1.糖尿病性腎症のプロテオーム解析

2-2. 血しょうタンパク質糖鎖から健康長寿の秘訣を探る

2-3. ミトコンドリア機能に着目した新しいプロテオミクス


研究テーマ3:老化・老化関連疾患のバイオマーカー探索
血液などのような比較的侵襲性の低い検体は、診断や治療のバイオマーカーを探すのに適しています。そこで、血液中の細胞外小胞 (extracellular vesicle) や長期縦断コホートの血しょうを用いたバイオマーカー探索に取り組んでいます。

3-1. 長期縦断コホートプロジェクト(SONIC: Septuagenarians, Octogenarians, Nonagenarians Investigation with Centenarians)(準備中)